読書履歴

『三国志 第五巻』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 393ページ 600円+税 宮城谷三国志(文庫版)の第五巻は、孫策をちょびっとと、曹操と袁紹の「官渡の戦い」までの話・・・袁紹が病死して、袁家が滅びかける所まで。 時系列が、ここら辺複雑と言うか、劉備の行動がとても掴…

『太陽神の司祭 上下』読了

マーセデス・ラッキー 【訳】山口緑 東京創元社(創元推理文庫)327+366ページ 上:940円+税、下:980円+税 《ヴァルデマールの嵐シリーズ》の第一部開幕・・・シリーズ最新作って事で、東の帝国の侵略が開始されつつあるヴァルデマールを、恐ろしい魔法嵐が…

『ガンパレード・マーチ 逆襲の刻』(全6巻)読了

榊涼介 メディアワークス(電撃ゲーム文庫) 321+306+322+321+306+354ページ 各600円+税 PS用ゲーム『ガンパレード・マーチ』をノベライズ化した作品・・・20冊以上続いております。 前シリーズで、人類と幻獣との間で3000年の和平を結んだものだから、それ…

『古城の風景I 菅沼の城 奥平の城 松平の城』読了

宮城谷昌光 新潮社(新潮文庫) 386ページ 552円+税 戦国時代前期の古城(東海道方面のみ)を旅する城塞紀行。前半は、著者と編集の愉快なエピソードを交えた旅モノらしい雰囲気を醸し出していたのですが、後半になると其の知識を生かした歴史話・・・という…

『三国志 第四巻』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 390ページ 600円+税 宮城谷三国志(文庫版)の第四巻は、曹操の飛躍と、劉備が徐州を引き継ぐまでの話。 曹操は、青州兵を仲間に引き入れてからは、父・曹嵩の敵討ちで徐州に攻め込むなど、献帝を招き入れるまで如才なく活…

『三国志 第三巻』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 387ページ 600円+税 宮城谷三国志(文庫版)の第三巻は、董卓が徐々に独裁へと突き進む過程と、曹操の挙兵もですが、孫堅の活躍に多く焦点が当てられて、やっとこ”三国志”っぽくなってまいりました。 演義ではないため、董…

『三国志 第二巻』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 385ページ 600円+税 宮城谷三国志(文庫版)の第二巻は、梁冀の暴走状態と彼に関わる曹騰から始まって、梁冀の失墜、黄巾の乱が発生するまでの話。2巻の最後で、やっと黄巾の乱とは・・・下手すると、序盤のナレーションで…

『三国志 第一巻』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 378ページ 600円+税 春秋戦国時代もので良書を多く手がけられている著者による宮城谷三国志(文庫版)開幕! そもそもの三国志が三国時代に入ってからを、ほとんど記す事はありませんが、この書籍はそれを軽く凌駕します。…

『わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡』(全3巻)読了

塩野七生 新潮社(新潮文庫) 234+302+269ページ 1:400円+税、2、3:438円+税 『君主論』を著したニコロ・マキアヴェッリの生涯と、彼の属した16世紀フィレンツェ共和国の繁栄と破滅を描く書。ロレンツォ・デ・メディチを華とするメディチ家、『君主論』の…

『魏延』読了

桐谷正 PHP研究所(PHP文庫) 364ページ 724円+税 三国志の蜀将・魏延の生涯。”韓信の剣”を入手した事で、自らを韓信の生まれ変わりと信じるようになった魏延が、其の人生を模倣する様が描かれています・・・まあ、叛乱で処刑まで真似なくても(韓信は叛乱し…

『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年』(全6巻)読了

塩野七生 新潮社(新潮文庫) 235+169+219+236+251+254ページ 1、3、4、5、6:400円+税、2:362円+税 ローマ帝国の滅亡後からナポレオンによる侵攻で滅びるまでのヴェネツィア共和国1000年の歴史を描く、塩野さんの過去の作品が、《ローマ人の物語シリーズ》…

『陰陽師 夜光杯ノ巻』読了

夢枕獏 文藝春秋(文春文庫) 344ページ 552円+税 平安時代の陰陽師・安倍晴明を描いた《陰陽師シリーズ》の文庫第9弾(?)全9編の短編が収録されています。「むしめづる姫」の露子が再々登場したり、将門の怨霊騒ぎの調伏で活躍した浄蔵の登場したりと、道…

『【最後の魔法使者】第一部 魔法の使徒  上・下』読了

マーセデス・ラッキー 【訳】細美遙子 東京創元社(創元推理文庫)324+301ページ 各巻:900円+税 「こんな可愛い子が女の子のはずはない」 って事で、表紙の黒髪美少女だと思っていたのは、男の子でした。 歴代作品の主人公は女性で統一されていたので、まさ…

『ローマ人の物語35、36、37 最後の努力』(全3巻)読了

塩野七生 新潮社(新潮文庫) 213+157+137ページ+ 35:400円+税、36、37:362円+税 四頭制を導入する事で、ローマの威信を取り戻したディオクレティアヌスから、その四頭制から台頭して、只一人の勝者となるコンスタンティヌスまでの50年程のローマ最後の光…

『鹿鼎記』(全8巻)読了

金庸 【訳】岡崎由美、小島瑞紀 徳間書店(徳間文庫) 417+435+429+412+440+439+455+519ページ 各800円+税 清朝の康熙帝時代を舞台にした、金庸最後の武侠小説(この後、断筆)。ストイックで真面目な今までの主人公とは掛け離れたお調子者で怠け者、更に女…

『ドラル国戦史 全8巻』読了

デイヴィッド&リー・エディングス 【訳】宇佐川晶子 早川書房(ハヤカワ文庫)310+310+335+334+335+334+303+287ページ 各680円+税 《ベルガリアード物語シリーズ》等を記した著者による作品。圧倒的な戦力を持って、野望に燃える敵を完膚なきまでに苛め抜く…

『始皇帝』読了

塚本青史 講談社(講談社文庫) 532ページ 790円+税 秦の始皇帝の生涯を丁寧にその生まれから死までを描いています。先にネタバレすると、呂不韋の子供説を取っています。 よって、取り立てて記すべくもないのだけれど、若くして名君と呼ばれた人物は、晩年…

『立花道雪 炎の軍扇』読了

西津弘美 学陽書房(人物文庫) 362ページ 840円+税 戦国時代、九州大友家の勇将・立花道雪の生涯。宗茂の小説は多いけれど、その義父である道雪の作品は少ないから稀少。そして、その信義に生きた人生と報われなさが、これまた人気なんでしょうなあ。しかし…

『水滸伝』(17巻、18巻、19巻+読本)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 397+397+395+419ページ 各630円+税 本編の準主役級の人物となっていた楊志の養子にして、秦明も親代わり、林冲、王進に鍛えられた楊令主役の『楊令伝』へと続く、な消化不良気味な終わり方でした。 そんな前情報を仕入れずに…

『水滸伝』(12巻、13巻、14巻、15巻、16巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 397+397+395+395+390ページ 各630円+税 宋江が頭領となった梁山泊を完全殲滅する為、空前絶後の官軍20万が攻め込んできて、梁山泊が危機に瀕する話・・・田虎なども登場していますが、もう史実と言いましょうか、原典からは大…

『水滸伝』(8巻、9巻、10巻、11巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 395+390+398+389ページ 各630円+税 祝家荘戦が終了して、晁蓋が史文恭によって暗殺されるまでの話。 呼延灼等、仲間の入る過程が延々続いておりましたが、今後の梁山泊に関して宋江と対立し始めた晁蓋が死ぬ事で、今後一体ど…

『水滸伝』(5巻、6巻、7巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 390+388+ページ 各630円+税 宋江が追いつめられる話から、早くも梁山泊の面子が死に始めて、前半の山場になるであろう祝家荘戦直前までの話。 《以降、ネタバレ》 一番最初に楊志が死ぬ事は既に知っていて、今まで読むのを躊…

『水滸伝』(3巻、4巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 388+390ページ 各630円+税 楊志が二竜山の頭目になる話から、武松と逃亡中の宋江が李逵と出会って江州に赴くまでの話。 解説が相変わらず北方さん賛美なのはともかく、ネタバレしているのは勘弁して欲しいですな。と言うこと…

『水滸伝』(1巻、2巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 388+389ページ 各630円+税 「北方水滸伝」と呼ばれ、原典「水滸伝」を完全に壊した作品・・・との事で、悪評もあったりするのですが、水滸伝サイトを運営していた水滸伝好きとしては、興味はあったものの二の足を踏んでおりま…

『北条氏照』読了

伊東潤 PHP研究所(PHP文庫) 388ページ 781円+税 戦国時代、小田原北条氏の最期を飾った武将、北条氏康三男・北条氏照の生涯。 民を想い、義に生きる武将として描かれているのですが、あまりに北条寄り過ぎて、ちと辟易。氏康は別格として、氏政、氏直親子…

『楠木正成と足利尊氏』読了

嶋津義忠 PHP研究所(PHP文庫) 450ページ 857円+税 鎌倉幕府滅亡から、南北朝開幕までを楠木正成と足利尊氏に焦点を当てて描いた書。 正成と尊氏に交流を持たせ、民衆・・・どころか虐げられる人達への政治を願う正成が、その理想を尊氏なら叶えられるので…

『上泉信綱』読了

永岡慶之助 学陽書房(人物文庫) 334ページ 800円+税 戦国時代の剣聖・上泉信綱の生涯。前半は上州・上泉城主である戦国武将として、後半は剣豪としての人生が描かれます。戦国武将としては活躍が少ない為、上杉・武田などの事項にページが多く割かれ、剣豪…

『漱石ホラー傑作選』読了

夏目漱石 【編】長尾剛 PHP研究所(PHP文庫) 253ページ 476円+税 明治の文豪・夏目漱石は、怪談やホラー・オカルトにも興味を持ち、その類の作品も著していた・・・と、その膨大な著作の中からホラー色の傾向が強い作品を、ショート作品はままで、長編は抜…

『真田信之』読了

志木沢郁 学習研究社(学研M文庫) 307ページ 629円+税 戦国時代の武将・真田信之の生涯。真田昌幸の長男として生まれた実直で温厚な武将・・・そんなイメージは崩されませんでしたが、父親から独立しようとする面など――逆に父親に依存していく信繁(幸村)…

『女剣三国志 貂蝉』読了

加野厚志 徳間書店(徳間文庫) 414ページ 667円+税 ”フェミニスト三国志”・・・野蛮な男が国を統一するよりも、慈愛に満ちた女が国を統一すべきであると、文武両道なんてものじゃなく、匈奴の兵士を馬ごと叩き斬る程の武芸を備えた貂蝉が大暴れする話。一緒…