『山内一豊の妻と戦国女性の謎』読了

加来耕三 講談社講談社文庫) 572ページ 781円+税
 日本の歴史における女性の役割を戦国時代から江戸時代を中心に100の挿話で記した書。題名に「山内一豊の妻」と記されていたのがなんでしたが、実際には著者が二見書房で出していた謎シリーズと同様の作りとなっていて、むしろ嬉しい誤算でした。時代時代で大きく変わる女性像が描かれています。戦国時代が主なので、人物や風俗に関して知りたい方にはお勧めです。『天下人』に登場した吉岡林の元ネタ(?)と思われる吉岡妙林尼なども取り上げられております。
 目次は、「山内一豊の妻と山内家にまつわる謎」「戦国を代表した女性達の謎」「武田家と上杉家の男女にまつわる謎」「織田信長にまつわる女性の謎」「豊臣秀吉にまつわる女性の謎」「徳川家康にまつわる女性の謎」「婚姻にかかわる謎」「不義密通と心中にまつわる謎」「遊女の変遷と謎」「”女の武士道”にかかわる謎」となっています(各10項目)。
 2005年10月15日第1刷発行 ISBN:4062752034