『魔法ファンタジーの世界』読了

脇明子 岩波書店岩波新書) 210ページ 700円+税
 『指輪物語』『ナルニア国ものがたり』『ゲド戦記』を魔法ファンタジー小説の傑作とする懐古主義な視点で描いた魔法ファンタジーならぬ児童文学書の入門書・・・にはならないかな。昨今のご都合主義、エログロに傾くファンタジーを、低俗で俗悪と断じ、(全てのと言う訳ではないだろうけど)ライトノベルなどは読むにも値しない本であるらしい。
 基本的には、アニメ、特にゲーム批判が多くて、挙げられているもの全てを趣味とする者としては――ラノベは趣味ではないけど――斜め観してしまって、まともには読めませんでした。
 まあ、記されている事は至極ごもっともではあるんだけど、主観が入り過ぎて、漫画や映画は良いのかよ、という気分になりますな。
 中盤、歴史を語る「伝承の謎と魔力」は面白かった。
 2006年5月19日第1刷発行 ISBN:4004310202