『光武帝』(上・中・下)読了

塚本逭史 講談社講談社文庫) 504+506+510ページ 上:570円+税、下:590円+税
 前漢を滅ぼした王莽の新帝国に反旗を翻した南陽劉氏の一人・劉秀が、紆余曲折を経て光武帝として後漢を建国するまでの話・・・ってか、実力以上に幸運だったと言う事が良く分かる程、他勢力が自滅し過ぎでした。話としては、光武帝赤眉の乱の陣営を交互に描いているんですが、赤眉側の方が面白いのがなんともかんとも。
 主人公である光武帝が、後半魅力薄いと言いましょうか、ダメな男となっていく様は権力の怖さなのか? 歴史上では名君と呼ばれているだけに、政治的な決定事項などがほとんど描かれておらず、単なる色ボケにしか読み取れないのが残念。
 ちなみに、この時代に関して、ほとんど知識が無いので、誰が誰やらといった状況だったのは、多少楽しめなかった要因やもしれません。
 この書籍は2003年4月-5月に講談社より刊行されたものを文庫化したものです。
上:2006年6月15日第1刷発行 ISBN:4062754274
中:2006年6月15日第1刷発行 ISBN:4062754282
下:2006年6月15日第1刷発行 ISBN:4062754290