『白髪鬼 新装版』読了

岡本綺堂 光文社(光文社文庫) 309ページ 533円+税
 「怪談コレクション」第二弾。計15編の短編が収録されています。江戸後期から明治時代を舞台とする作品ばかりの前作に比して、今作は明治・大正が多く、関東大震災に纏わるものなどもありました。前作同様、怖いと言うよりも、不思議と言った作品が多め。まあ、時代的な事を考えれば、当時は怖いレベルだったのかもしれませんがね。中では、「西瓜」が良かったかな。それと映像化するなら、是非「停車場の少女」と「海亀」を。特に「海亀」は、モンスターパニック映画でも「亀」って――巨大化はともかく――聞きませんからねえ。
 この書籍は大正末期から昭和初期に発表された作品を文庫刊行したものを新装版の[怪談コレクション]として文庫化したものです。
 2006年6月20日初版1刷発行 ISBN:4334740855