『ダメな議論―論理思考で見抜く』読了

飯田泰之 筑摩書房ちくま新書) 205ページ 680円+税
 様々な議論からどのような議論が「ダメ」なのかを、ポイントを上げて読み解く書。自らの考えに近い考えは、心地好いが故にそれがどんなに荒唐無稽で実証性の無い議論でも共感してしまう”人文系へたれ中流インテリ”を非難します。と言っても、議論の内容云々を批評するのではなく、その議論の言説や進め方からダメ議論を見抜こうってな思考法です。後半は、経済学者らしく、経済関連のダメ議論となっているのですが、それ以外の題材が微妙に書籍やネットに頼り過ぎてしまっているのは気になりました。
 目次は、「常識は「何となく」作られる」「ダメな議論に「気づく」ために」「予想される「反論」に答える」「現代日本のダメな議論」「怪しい「大停滞」論争」となっています。
 2006年11月10日第1刷発行 ISBN:4480063323