『論より詭弁 反論理的思考のすすめ』読了

香西秀信 光文社(光文社新書) 193ページ 700円+税
 論理的思考批判書・・・と言うよりも、そもそも、論理的思考とは人として何かを失わないと出来ないのでは無いかと認識させられる書。連続殺人犯が殺人は悪いことだ、と発言した場合、発言者と言動を切り離して「その通り」と納得するのが論理的思考。「お前が言うな」と発言する人間によって反応を代えるのは非論理的思考であり、詭弁を弄している事になるのではないかと様々な論題を挙げて懇切丁寧に語ります。ちょっと専門用語が多め(説明なし)になっているのが辛かった。
 目次は「論理的思考批判」「言葉で何かを表現することは詭弁である」「正しい根拠が多すぎてはいけない」「詭弁とは、自分に反対する意見のこと」「人と論とは別ではない」「問いは、どんなに偏っていてもかまわない」となっています。
 2007年2月20日初版1刷発行 ISBN:9784334033903