『江戸繁昌記 寺門静軒無聊伝』読了

佐藤雅美 講談社講談社文庫) 391ページ 648円+税
 江戸後期、江戸風情を漢文戯作で滑稽に諧謔味たっぷりに描いて発禁本となった『江戸繁昌記』を記した儒者崩れ(?)寺門静軒の生涯。『繁昌記』の内容を紹介しつつ、彼の生涯が描かれますが、後半になるとページ数を稼ぐとか、著者も認めるつまらなさにも付いてくるファンとか、妙に生々しくも変わらない(?)世情が面白い。しかし、静軒の奥さんは不幸だなあ、と。
 この書籍は2002年9月に実業之日本社より刊行されたものの文庫化です。
 2007年4月13日第1刷発行 ISBN:9784062754774