『信長と消えた家臣たち 失脚・粛清・謀反』読了

谷口克広 中央公論新社中公新書) 270ページ 800円+税
 戦国時代、織田信長天下布武の過程で粛清、追放、反逆(した)武将達を、信長の戦略、性格から読み解く書。著名な事例からほとんど知られていない事例まで多岐にわたり、優秀な者は仕え易く、愚鈍な者は仕え難い、とは簡単には片付けられない信長の問題点をもあぶりだします。
 あとがきに記されている「中川重政、塙直政、簗田広正、津田一安」の業績はともかく、名前だけでも知っているレベルであれば多少は理解できる内容となっております。まあ、一人一人詳細も記されている為、問題は無いのですが・・・自分もさいしょの二人以外は業績知りませんでしたしね。
 目次は、
 第一部「挫折」・・・「元亀争乱の中に消えた武将」「越前の争乱の中で」「抜擢に応えられなかった者たち」
 第二部「粛清」・・・「伊勢における粛清」「近江における粛清」「天正八年の老臣追放」「北陸国衆の粛清」
 第三部「反逆」・・・「反逆の中での尾張統一」「将軍との対立の中で」「水野信元と松平信康切腹」「信長を見限った外様大名」「反逆による信長の最期」「反逆されやすかった信長」となっています。
 2007年7月25日発行 ISBN:9784121019073