『大名屋敷の謎』読了

安藤優一郎 集英社集英社新書) 204ページ 700円+税
 江戸時代の大名屋敷に関して、勤番武士等の住民の体験談、屋敷に出入りする商人の史料などから、大名屋敷の実像を紹介した書。主に三章以降は、尾張藩御用聞となった中村甚右衛門の幕末から明治までの中村家文書を基にしている為、微妙に偏っている嫌いはありますが、”豪農”と呼ばれる存在に対しての見解を改めさせられる内容となっておりました。帯は微妙にビジネス書っぽくしようとしとりますがね。
 目次は、「大名屋敷に暮らす人々―謎の私生活」「屋敷に出入りする人たち―江戸の競争社会」「江戸藩邸御用をめぐる熾烈な戦い―江戸の巨大ビジネス」「江戸の動乱と人材派遣ビジネス―江戸のバブル経済」「大名屋敷の消滅―東京の誕生」となっています。
 2008年6月22日第1刷発行 ISBN:9784087204469