『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年』(全6巻)読了

塩野七生 新潮社(新潮文庫) 235+169+219+236+251+254ページ 1、3、4、5、6:400円+税、2:362円+税
 ローマ帝国の滅亡後からナポレオンによる侵攻で滅びるまでのヴェネツィア共和国1000年の歴史を描く、塩野さんの過去の作品が、《ローマ人の物語シリーズ》に次いで文庫化されました。《ローマ人》との比較になるが、ローマの歴史が皇帝などの人物主導の歴史であったのならば、ヴェネツィア1000年の歴史は、芸術系を除くと、政治や軍人にこれは、という人物のいない国家主導な歴史。抜きん出た英雄はいなくても、国は成り立つを地でゆく物語でした。まあ、西洋と東洋の均衡の場であったことも大きかった気はしますがね。
 って事で、政治・経済などに主眼が置かれがちな為、歴史小説好きには、ちとつらいやもしれませんが、文体は平易ですし、観光等、雑談も多いので楽しみながら読むことが可能です。
 ちなみに、この書籍を読んでから『ARIA』を読む・視聴すると非常に楽しめます。むしろ、先に読め?
 この書籍は昭和56年11月に中央公論社より刊行されたものを文庫化したものです。
1:平成21年6月1日発行 ISBN:9784101181325
2:平成21年6月1日発行 ISBN:9784101181332
3:平成21年6月1日発行 ISBN:9784101181349
4:平成21年7月1日発行 ISBN:9784101181356
5:平成21年7月1日発行 ISBN:9784101181363
6:平成21年7月1日発行 ISBN:9784101181370