『三国志 第一巻』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 378ページ 600円+税
 春秋戦国時代もので良書を多く手がけられている著者による宮城谷三国志(文庫版)開幕!
 そもそもの三国志三国時代に入ってからを、ほとんど記す事はありませんが、この書籍はそれを軽く凌駕します。後漢王朝、曹操の祖父・曹騰の時代にまで遡ります。まあ、実際には光武帝蔡倫にまで遡るのですが、実質的な1巻の主人公は曹騰となっています(前半は楊震、ですが)。三国志では、悪役でしかない宦官にスポットを当てており、悪いのは、宦官なのか、外戚なのか、はたまた官僚なのか・・・色々と考えさせられる内容ともなっておりました。
 ってか、噂には聞いていたけれど、まさかここまでゆったりとしたペースだったとは・・・一体、いつになったら終わる事やら。
 この書籍は平成16年10月に刊行されたものの文庫化です。
 2008年10月10日第1刷 ISBN:9784167259211