若くして亡くなった伊藤計劃さんの作品を劇場アニメ化するプロジェクト「Project Itoh」(サイト)の第三弾『虐殺器官』を鑑賞して参りました・・・昨日土曜に。
 制作会社の倒産などのゴタゴタで延期されまくった本作ではありますが、やっとこ2月3日から公開開始されておりました。
 って事で、第一弾の『屍者の帝国』は観ておらず、第二弾の『ハーモニー』は劇場で鑑賞済。まあ、ノイタミナ枠で、先日両作品とも地上波放送されて録画済なんですけどね。『屍者』観ないと・・・。
 ちなみに原作未読です。

 劇場はTOHOシネマズの錦糸町アイマスカフェの時間もあって、鑑賞時間は12時20分からの回で2時間ほどの映画でありました。
 到着後、パンフレットを購入、入場特典は【朗読ボイス付クリアしおり】。まだあったと思いつつ、クラヴィス・シェパード役の中村悠一さんVer.か、ジョン・ポール役の櫻井孝宏さんのどちらかランダムですが、シェパードでした。朗読ボイスはまだ聞いておりませんけどね。
 で、2週目にしては結構入っておりました。客層も男女どちらにも偏っていない印象で、若い人は多めでした。
 で、感想・・・を簡単に。
 アメリカ情報軍に所属する青年が主人公で、9.11以降のテロ対策としてセキュリティを強化したが故に、人の根源に潜む殺戮衝動を抑えられない者達は先進国へのテロではなく、内戦や大規模虐殺といった内向きに殺意を発露させていく中、その大量虐殺を引き起こしているジョン・ポールを追うという話。
 CMではアクション要素強めな印象を与えておりましたが、実際にはハードSFに分類される位には言語学方面からのSFしておりました。まあ、虐殺”機関”ではなく、虐殺”器官”という事で何とか察せられたんですけどね。主に会話劇になっていましたけれど、中村さんも櫻井さんも演技良くて引き込まれましたよ。まあ、いつもの役どころとは思いつつ・・・。
 しかも、物語の謎解きも良かったしで、破滅的な終わりになりそうなのはなんでしたけどね。
 ちなみに作中重要そうなタイトルとしてカフカの『』が喧伝されておりましたけど・・・自分はダメでした。『変身』は好きなんだけれど、『』はねえ。まあ、主旨は分かりましたが、そんな単純な解釈で良いのだろうか、と。