『太閤暗殺』読了

 岡田秀文 光文社(光文社文庫) 391ページ 619円+税
 第5回日本ミステリー大賞新人賞受賞作。
 太閤豊臣秀吉の暗殺を狙う天下の大泥棒石川五右衛門、それに対するは京都所司代前田玄以。更に石田三成豊臣秀次、その側近木村常陸介が加わって、暗殺準備段階から暗殺実行までの駆け引きが描かれています・・・もちろん架空ですが。
 ミステリー作品ということで、名探偵(警部?)に、歴史的には影が薄く、物語的には敵役になる事の多い前田玄以を抜擢しているところが秀逸。阿国、左甚五郎なども登場したりと歴史エンターテインメントとしても楽しめる作品になっていました。最後のネタばらしもなかなか。
 2004年3月20日初版1刷発行 ISBN4-334-73652-1