読書履歴

青空文庫履歴

現状、小説はKindleで青空文庫の無料作品ばかりをDLして読んでいますが、11月9日以降読んだ物。できれば半年ごとに記そうかな、と。 って事で、唐突に6月末までに読んだ書籍の羅列(順不同)。 『般若心経講義』(高神覚昇) 『夢十夜』(夏目漱石) 『高瀬…

青空文庫履歴

ブログを見返したら、数年前から全く記載していなかったけれど、文庫も新書も書籍という形で購入しなくなりまして、今は電子書籍のみ。しかも、Kindleで青空文庫の無料作品ばかりをDLして読んでいます。読んだことある作品の読み返しや読んだことない名作系…

『史記 武帝紀』(7巻)読了

北方謙三 角川春樹事務所(時代小説文庫) 413ページ 各600円+税 前漢・武帝の晩年・・・英邁であった武帝も老いには勝てず・・・な展開となると思わせて、次代への布石を打っている武帝はやはり一筋縄ではいかない帝なのでした。悪くはないのだけれど、蘇武…

『史記 武帝紀』(6巻)読了

北方謙三 角川春樹事務所(時代小説文庫) 408ページ 各600円+税 前漢・武帝の後期。司馬遷は着々と「史記」を完成に近づけ、李陵は匈奴として戦い続け、蘇武は相変わらずサバイバル、という内容でした。ただ、漢では江充によって暗い影が差し込み始めている…

『史記 武帝紀』(5巻)読了

北方謙三 角川春樹事務所(時代小説文庫) 405ページ 各600円+税 前漢・武帝の中期。衛青を失った漢は匈奴への侵攻どころか守備すら危うくなるのでした。そんな中、李陵に裏切られたと早合点した武帝によって李陵の一族は族滅、李陵を匈奴側へ追いやってしま…

『史記 武帝紀』(4巻)読了

北方謙三 角川春樹事務所(時代小説文庫) 411ページ 各600円+税 前漢・武帝の中期・・・既に英邁さを失いつつある武帝は、始皇帝を模す様な晩年を迎え始めるのでした。衛青も亡くなり、漢を支え匈奴を恐怖させる人材も払底・・・したのではなく、そういった…

『真田信綱』読了

近衛龍春 PHP研究所(PHP文庫) 522ページ 933円+税 戦国時代、真田幸隆の長男・信綱の生涯。幸隆、昌幸、信幸、信繁を主人公にした作品は多々あるものの、信綱が主人公の作品はほとんど(まるで?)聞きませんでしたからねえ、と言う事で購入しました。有能…

『ダークゾーン』(全2巻)読了

貴志祐介 祥伝社(祥伝社文庫) 332+340ページ 各648円+税 気付いたら異空間で殺し合いのゲームをする事になった主人公・・・と、最近流行のゲーム設定の話。一応、将棋をベースにしたチーム戦で7番勝負、駒となった人間は主人公の知り合いではあるものの、…

『史記 武帝紀』(3巻)読了

北方謙三 角川春樹事務所(時代小説文庫) 415ページ 各600円+税 前漢・武帝の中期・・・期待した若き将軍・霍去病の24歳での急死。北方版故、実は暗殺されたなどの改変があるのかと思ったら、史実通りの展開となっていて拍子抜けするとともに、むしろそのあ…

『史記 武帝紀』(2巻)読了

北方謙三 角川春樹事務所(時代小説文庫) 411ページ 各600円+税 前漢・武帝時代、武帝に仕える匈奴討伐の功労者・衛青、その甥・霍去病の二人の武人の物語を主軸にして、匈奴から河南を奪い返すまでが描かれておりました。漢側にはオリジナル要素を含ませる…

『史記 武帝紀』(1巻)読了

北方謙三 角川春樹事務所(時代小説文庫) 409ページ 各600円+税 前漢の武帝時代、匈奴討伐の先兵・衛青、大月氏へ対匈奴同盟の為に派遣された張騫の武帝に仕える二人の物語が主軸となっておりました。 特に後者の張騫は、途中匈奴に囚われるも、数年の雌伏…

『氷と炎の歌4 乱鴉の饗宴 全2巻』読了

ジョージ・R・R・マーティン 【訳】岡部宏之 早川書房(ハヤカワ文庫)877+894ページ 各巻:1500円+税 《氷と炎の歌シリーズ》第四部開幕・・・相変わらず分厚くなって読むのが大変になっておりました。5分冊に戻してもらえないものか・・・。 ファンタジー…

『氷と炎の歌3 剣嵐の大地 全3巻』読了

ジョージ・R・R・マーティン 【訳】岡部宏之 早川書房(ハヤカワ文庫)670+686+686ページ 各巻:1300円+税 《氷と炎の歌シリーズ》第三部開幕・・・2部までの5分冊から三分冊と書籍が分厚くなって重たい。 毎度記させて頂くが、ファンタジー小説ながらも中世…

『三国志 第七巻、第八巻』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 392ページ+397ページ 600円+税 宮城谷版三国志(文庫版)の第七巻は、劉備の益州攻略、曹操と馬超・韓遂の戦いが描かれる話。 第八巻は、関羽の死から始まる張飛、曹操、劉備と英傑達が次々に没して、孔明が南蛮を治めるま…

『陰陽師 天鼓ノ巻』読了

夢枕獏 文藝春秋(文春文庫) 255ページ 476円+税 平安時代の陰陽師・安倍晴明を描いた《陰陽師シリーズ》の文庫第10弾(?)全8編の短編が収録されています。琵琶法師・蝉丸の過去が描かれたり、博雅がいろいろと憑かれたりと、晴明の身近な物が関わる事件…

『柴田勝家』読了

森下翠 学陽書房(人物文庫) 351ページ 840円+税 織田家筆頭家老・柴田勝家の生涯。と言っても、織田信長に仕えるまでの信秀・信行時代までと、唐突に時間が飛んで本能寺の変後、勝家が死ぬまでが描かれるだけで、信長時代がほとんど取り上げられていなかっ…

『吹毛剣 楊令伝読本』読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 379ページ 550円+税 文庫版『楊令伝』の全15巻完結記念として製作された作品。登場人物や年表などの作品の補助に役立つ情報(ネタバレしますが)から、著者のエッセイに対談、梁山泊の会のQ&Aなど充実した内容となっておりま…

『楊令伝』(13巻、14巻、15巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 390+390+388ページ 各600円+税 これにて楊令伝も完結。童貫戦後の国、武将としての迷走は後々まで続いて、楊令の”国”と他の将校達の”国”の相違など、各キャラの思い描く”国”のあり方が語られるのでした。交易という観点は良い…

『楊令伝』(10巻、11巻、12巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 396+390+390ページ 各600円+税 禁軍総帥童貫を倒して梁山泊という国をどう位置付けるか、頭領となった楊令の選んだ道は王のいない交易で財を成し、税率1割の国家でありました。安全な交易(西域から日本まで)が物語の主とな…

『楊令伝』(7巻、8巻、9巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 396+398+398ページ 各600円+税 方臘の乱を平定してから数年後、ついに梁山泊と宋禁軍との戦闘が開始。梁山泊で相対する双方の戦闘は、童貫と楊令の戦と気の読み合いであり、個々の武将達による虚虚実実のやり取りが繰り広げら…

『楊令伝』(5巻、6巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 397+398ページ 各600円+税 童貫率いる禁軍は、方臘の乱を平定するも数十万の兵ではない信徒を殺した傷痕は深く・・・その間隙をぬって梁山泊は国としての確固たる地盤を固め始めるのでした。と言う事で、方臘に心酔してしまっ…

『楊令伝』(2巻、3巻、4巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 395+395+397ページ 各600円+税 幻王として建国間もない金を助力していた楊令が、新・梁山泊の頭領として宋打倒の旗を本格的に掲げて宋への戦いを開始する話。まあ、宋国自体が本格的に腐り始めていて、南では宗教叛乱としての…

『楊令伝』(1巻)読了

北方謙三 集英社(集英社文庫) 390ページ 600円+税 原典である水滸伝をぶっ壊した前作『水滸伝』(文庫版全19巻)の続編。そろそろ完結する(既に続編の岳飛伝が・・・)と言うことで、読み始めました。 前作にて、官軍に敗北した梁山泊。その三年後、生き…

『華氏四五一度』読了

レイ・ブラッドベリ 【訳】宇野利泰 早川書房(ハヤカワ文庫) 288ページ 480円 先日亡くなられた著者を悼んで再読。 焚書官として禁じられた本を焼き捨てる仕事を行っていた男が、一人の少女と出会い感化される事で、今までの生活を一変させてしまう話。大衆…

『ガンパレード・マーチ 2k 北海道独立』(全4巻)読了

榊涼介 メディアワークス(電撃ゲーム文庫) 289+289+288+290ページ 各600円+税 読了したのは、そこそこ前であったりしますが・・・。 PS用ゲーム『ガンパレード・マーチ』をノベライズ化した作品・・・と言っても、既に別次元へ突っ走り始めて、幻獣との平…

『【最後の魔法使者】第三部 魔法の代償  上・下』読了

マーセデス・ラッキー 【訳】細美遙子 東京創元社(創元推理文庫) 323+333ページ 各巻:940円+税 ≪ヴァルデマール年代記シリーズ≫の≪最後の魔法使者≫の第三部(全三部)にして、完結。 魔法使者であるヴァニエル(♂)も中年となって、新たな恋人(♂)が・・…

『ぼくのメジャースプーン』読了

辻村深月 講談社(講談社文庫) 514ページ 762円+税 『NEWラブプラス』の凛子彼氏課題図書・・・と言う事で購入した書。 言葉の”力”を持つ少年が、学校で発生した惨劇の犯人に対して導き出した答えは・・・と、一日一章という形式で犯人との対面までの少年心…

『カラマーゾフの兄弟』(全3巻)読了

ドストエフスキー 【訳】原卓也 新潮社(新潮文庫) 509+466+517ページ 上・中:520円、下:560円 再読。 再読を続けた著者の長編中では、内容をほとんど忘れていた作品。判決の結果まで忘れていたのには吃驚でしたよ。むしろ、覚えていたシーンがほとんどあ…

『罪と罰』(全2巻)読了

ドストエフスキー 【訳】工藤精一郎 新潮社(新潮文庫) 488+502ページ 各巻:480円 再読。 私的・・・と言うか、世間的にも評価は高く、故に説明の必要も無い作品。ミステリーもの、思想もの、恋愛もの、青春もの、全てを内包した傑作ではあるものの、大筋…

『地下室の手記』読了

ドストエフスキー 【訳】江川卓 新潮社(新潮文庫) 205ページ 320円 再読。 ドストエフスキーが人道主義的作品から脱却する転機となった作品。卑屈な虚栄心の塊である引き篭もりの主人公が、自らを卑下しつつ、他人を軽蔑憎悪して自己正当化する様を延々と…