マーセデス・ラッキー 【訳】細美遙子 東京創元社(創元推理文庫) 323+333ページ 各巻:940円+税
≪ヴァルデマール年代記シリーズ≫の≪最後の魔法使者≫の第三部(全三部)にして、完結。
魔法使者であるヴァニエル(♂)も中年となって、新たな恋人(♂)が・・・。
久々に読んだ事もあって、そもそもこの話自体が過去の話なんですよねえ。現代(?)でどんな出番があったのかすら忘れてしまった。
通常盛り上がるであろうシーンが基本的にカットされてしまうのは、なんとももやもやする。これから戦闘が開始される→サブキャラ視点の話→戦いの凄まじさを戦場跡から類推する。想像力で補わなければならない箇所が多いのはともかく、復讐シーンでこれをやられてしまうと、せっかくのカタルシスも無いそっけないものとなっているのは残念。
ってか、ラスボス戦を描かずに倒しましたの一文だけってなんだよ、とネタバレ。
百合小説からBL小説へ・・・変遷するこのシリーズも、次回は紀元前史で、鷲獅子(グリフォン)が主人公になるとかで、ケモナー歓喜?
上:2012年2月24日初版 ISBN:9784488577162
下:2012年2月24日初版 ISBN:9784488577179