『新聞と現代日本語』読了

 金武伸弥 文藝春秋(文春新書) 254ページ 720円+税

 新聞表記の規則や考え方などを日本語の観点から見つめ直した書。初っ端の人名用漢字や漢字・字体についての考察は面白かったのですが、文法、外来語と進むに連れて面白さが・・・。唯一の救いは著者があまり偏狭な考え方をしておらず、日本語の使われ方が変わるのは歴史の必然としておおらかな態度で臨んでいる点でしょう。
 そうそう、名前と言えば、芥川竜之介と書かれていると違和感を感じてしまうけど、坂本竜馬と書かれていてもあまり違和感を感じない(ともに”龍”が正しい)。改めて、『竜馬が行く』で、”竜馬”とした司馬遼太郎氏の偉大さを知りました。
 そんな訳で、読んでいると日本語力がアップしたような気分になれますので、日本語に興味のある方にはオススメ!

 平成16年2月20日第1刷発行 ISBN4-16-660366-3