『パンドラの箱の悪魔』読了

 広瀬隆 文藝春秋(文春文庫) 350ページ 648円+税
 オリンピックの裏、核兵器について、環境ホルモン、日本の農業、と世を憂えたノンフィクション・エッセイ・・・なんですが、正しい事を書いているのかもしれないけど、その偏り過ぎた文章から陰謀史観の書かトンデモ本を読んでいるような気分にさせられました。以前から自分は警告していた、疑問に思っていたと記し、自分は優秀、今の日本は愚かな人間ばかり・・・ってな書。読む者の神経を逆なで、バリバリな性悪説から記された文章は、どうも好きになれませんでした。面白い所はあるにはあるんですけどねえ。
 ちなみに1999年刊行の書の文庫化なので、多少加筆修正はされてはいますが、取り上げられている内容は古めです。
 2004年3月10日第1刷 ISBN:4167425033