『帝国アメリカと日本 武力依存の構造』読了

チャルマーズ・ジョンソン [訳]屋代通子 集英社集英社新書) 173ページ 660円+税
 アメリカ帝国主義を様々な視点から断罪した書。陰謀史観と取れなくも無いが、日本とアメリカの関係・・・特に沖縄の米軍基地に言及している箇所は日本政府の(アメリカ寄りの)暗躍ぶりを凄いと思うべきなのか・・・。それにしても外国人の目から見ると沖縄の現状はいびつで、「日本人には沖縄人に対して根深い優越感がある。かつて植民地としてきた朝鮮、中国、台湾の人たちに対するのとまったく同じ感覚だ」と思わせてしまうんですなあ。
 ちなみに自分は小学低学年まで神奈川県厚木基地近く(綾瀬)に住んでまして、戦闘機がうるさいのはそういうものかと思ってました。その後、自分は千葉に引っ越した訳ですが、残った親戚の話では、防音設備とクーラーを無償で設置してくれたが、一時期は逆に夜間訓練を数多く始めるようになり、余計うるさくなったと聞いた。米軍賛成派の政治家達は米軍基地の近くに住まわせるべきですな。
 そう言えば、『永田町「悪魔の辞典」』での、現在の世論人気だけ変人が首相の座を維持し続けられるのはアメリカを妄信的に支持しているからと言うのは、あながち見当はずれな考え方でもないのかな。
 目次は、「アメリ軍国主義とブローバック」「三つの冷戦」「武力は過ちを犯す」。
 2004年7月21日第1刷発行 ISBN:4087202526