『謙信暗殺』読了

中津文彦 光文社(光文社文庫) 401ページ 648円+税
 史実では厠で卒倒し亡くなった戦国武将上杉謙信の死を、本著では暗殺に結びつけた作品。謙信を暗殺しようとする忍、それを阻止しようとする忍など、様々な忍を登場させておきながら、実はそんな凝った話ではなかったり・・・忍同士の暗闘も、ほとんどありませんし。結局、印象の薄い登場人物が多数登場するものの、そのまま消えていくパターンが、推理小説らしく読者を混乱させるためなんでしょうけど、多すぎました。
 ただし、本能寺の変への布石はちょっと良かったかな・・・奇抜で。
 この書籍は1999年12月に刊行されたものの文庫化です。
 2005年2月20日初版1刷発行 ISBN:4334738338