『管仲』(上・下)読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 315+333ページ 各巻:581円+税
 春秋時代、斉の桓公に仕えた名宰相・管仲とその友鮑叔牙の生涯。主に桓公に仕えるまでの若き二人の「管鮑の交わり」がメインだったりします。この著者の主人公は清廉潔白にして有徳の人物で事跡以外人物の区別が付かないという(私的には)欠点がありますが、この作品では二人の主人公をあてる事で見事に解決しておりました。そのため悩みに悩む管仲が際立っておりました。
 ちなみに、桓公の死に関しては、イメージを損なうと判断されたのか一文で気落ちして亡くなった事になっとりました。
 この書籍は、平成15年4月に刊行されたものの文庫化です。
上:2006年7月10日第1刷 ISBN:4167259176
下:2006年7月10日第1刷 ISBN:4167259184