『黒田長政』読了

近衛龍春 PHP研究所PHP文庫) 475ページ 819円+税
 戦国時代の名軍師黒田官兵衛の息子・黒田長政の生涯。偉大な父を持ったが故の苦悩と焦燥が見事に描かれておりました。が、その主人公である長政が、中盤までは狷介で狭量な人物にしか思えなかったのは、この手の小説にしては珍しかったかな・・・まんまなんですがね。ちなみに、後藤又兵衛との確執を、関ヶ原後は全く記していなかったのは残念。関ヶ原直前からの長政の成長と活躍が主だったようなので、それを無に帰すような汚点(?)は描けませんでしたか。
 2008年6月18日第1版第1刷 ISBN:9784569670416