先週土曜より公開された劇場版アニメ『そらのおとしもの 時計じかけの哀女神』を、海浜幕張シネプレックス幕張で鑑賞して参りました。上映館が全国で10館しかないって少な過ぎる・・・と思いつつも、この作品は単館系で10館でも冒険だよな、と思わなくもありませんでしたけどね。
 ちなみに、上映館が少ない為、各劇場ごとに作者である水無月すうさんの描き下ろしラクガキが描かれておりまして、幕張は会長。

 それにしても、海浜幕張の駅周辺は、液状化が酷かったと聞いておりましたが、ロータリーの縁石が崩れたままの状態であったり、そこら中に舗装の後があったり(段差が出来てて、気付かずに「おっ」となりました)、閉店した店の姿など、未だに3月の地震の影響がそこかしこに見受けられました。
 閑話休題
 でもって、会場は普通サイズ(200人)さすがに平日の昼間と言うこともあってか、50人もいたかなあ、程度・・・いつも通りに前の方に席を取った為、後ろは振り向かず。男性が多かった・・・と言うか、男性しかいなかったんじゃないか、って気もしましたがね。自分がチケットを交換する際、前にいたおばちゃん二人組が「そらおと」なんて言っていたから、観るのかと思っていたが、映画鑑賞が趣味なだけみたいですね。
 それにしても、社会人の男性は映画の日しか割引サービスで1000円にならないのはなんとかして欲しいものですな。まあ、平日に映画館に行ける社会人の男性もそうはいないから仕方ないのかもしれませんがね。
 お店には様々なものが並んでおりましたが、ちょっと欲しいかなと思っていたものは売り切れでしたので、パンフレットだけ購入しました。そらおとの飲み物も気にはなりましたけどね。相変わらず監督は絵がうまい。

 さて、映画の内容に関してですが・・・毎度、余計な話が長い時は・・・。
 前半は1期&2期の大雑把な総集編。
 今回のメインキャラである日和の視点とナレーションを加えてはいるものの、初見の人には分かりづらく、既視聴の人にはまどろっこしい。ただ、日和の心情や心の機微を理解させる方法としては素晴らしかった。原作では、ポッと出としか思えない日和が正ヒロインっぽくなっていくのが――このままはありえないと理解はしていても――微妙に感じていたけれど、劇場版での総集編のおかげで日和は、智樹をずっと見ていたんだな、と、感情移入できる気がしました。むしろ日和派にならなくも・・・ないか。
 新規カットは、日和が追加されたシーンで、後は使いまわし・・・収録は全て録り直しだそうですが。
 以降、ネタバレ含む。
 後半、日和編に入ってからは、原作に忠実に、でも色々とカットされていて、中でも解決方法と終わり方が全く変わってしまっていたのは、物議を醸しそうでした。
 って事で、なんだかんだと足りないものが多かった本作ですが、後半はテレビ版『そらおと』と変わらぬテンポとノリで、それが良いのか悪いのかはともかくとして、安心して鑑賞できました。ホロリと涙も出て、自分の列に誰もいなくて良かったです。
 ただ、テレビ版に合わせる必要があったから仕方ないのかもしれませんが、あまり気にしないようにはしていたものの映像が・・・BDではなくDVDで視聴している気分でした。劇場なので仕方ないのですが・・・ちょっと残念。
 ちなみに、各ヒロインに関しては、
 イカロス・・・美味しい所を持っていったはずが、元々影薄いので目立てず。日和とのスイカ談義は良かった。
 ニンフ・・・美味しい所を持っていくはずが持ってかれた。添い寝と合体一番下が見所。でも、この作品中で一番の見所になるはずの重要なシーンがなくなったのは痛い。
 アストレア・・・バカ。
 そはら・・・元々影の薄かったが、巨大鶏戦が入ってアピール。ウェディングドレスとか名”直接的”突っ込み役として活躍しておりました。
 会長・・・残念。
 カオス・・・療養中。

 って事で、誰にでもオススメできない映画ですが、アニメ版『そらおと』が好きで、偏らずに全ヒロインが好きで、(原作の)ニンフの良シーンが改変されて無くなっていても良い方にはオススメです!