『物語 スペインの歴史 人物篇』読了

岩根圀和 中央公論新社中公新書) 236ページ 760円+税
 『物語 スペインの歴史』の姉妹作・・・読んでませんが。エル・シド、ファナ、ラス・カサス、セルバンテスゴヤ、ガウディと、時代も職業も様々に異なる人物の生涯を描きます。私的にラス・カサスとセルバンテスが収録されているのは魅力だった訳ですが・・・ページ数の関係で短め。しかもセルバンテスに至っては知りたかった事柄に纏わる記述はほとんど無く、巻き込まれた殺人事件の調書が主になっていて、物足りないのなんのって。
 ちなみに、大航海時代の人物であるラス・カサスはスペイン人が行ったインディオ虐待に関して批難をし続けた聖職者です。以前、彼の著書『インディアスの破壊に関する簡潔な報告』(岩波文庫 ISBN:4003342712)を読んで興味を持っておりました。
 2004年5月25日発行 ISBN:4121017501