『海のサムライたち』読了

白石一郎 文藝春秋(文春文庫) 253ページ 495円+税
 今年9月24日(丁度、本書が刊行された頃)にお亡くなりになった海洋小説の第一人者である著者が描くエッセイ風味の歴史人物談義。藤原純友村上武吉松浦党九鬼嘉隆小西行長、三浦按針、山田長政、荒木宗太郎、鄭成功、徳川水軍と取り上げられているのですが、勘の良い、と言いますか、著者の作品を読んでいる方はお分かりのように、そのほとんどが代表的海の武将達であり、著者の他の作品の宣伝だったりします。
 「「党」というのは、中世のいわば蔑称にちかい言葉である。―中略―現在の政治団体が○○党、などど堂々と名乗っているのが何やらおかしく思われる。」・・・山賊や海賊に対して使うのだが・・・ってか、現在もさして変わらんなあと思いました。
 この書籍は2003年2月にNHK出版より刊行されたものの文庫化です。
 2004年10月10日第1刷 ISBN:4167370247