『「人間嫌い」の言い分』読了

長山靖生 光文社(光文社新書) 225ページ 700円+税
 自称人間嫌いの著者が人間嫌いを語る書。「はじめに」から最初の数章はとても共感できて良かったんですが――人間嫌いの対極の立場として、群れたがりな”つるみ系”なる語句を使用している箇所など――後半は(明治・大正期の)文豪達の人間嫌いっぷりを記す事に終始してしまって共感できず。むしろ反発するだけだったり・・・。
 「人間嫌いは〜中略〜むしろ彼らは、人間は好きなことが多い。ただ人間たちが徒党を組んで集団になった時に醸し出される非人間的な臭みがいやなのである。」
 そもそも自分も人間嫌いなんですが、著者の上記発言には大共感でした。
 目次は「人間嫌いの世界観」「人間嫌いVS.つるみ系」「人間嫌いの考えるモラル」「友達がこわい」「怒る理由、不機嫌の矛先」「人間嫌いの喧嘩作法」「縁遠くなる人々-かぐや姫症候群と「人間嫌い」」「結婚しても孤独」「わがままの達人は美人になる」「晩年に強い人間嫌い」
 2004年10月20日初版第1刷発行 ISBN:4334032737