『面白南極料理人』読了

西村淳 新潮社(新潮文庫) 360ページ 514円+税
 海上保安官兼料理人(?)である著者が、第38次越冬隊として南極ドーム基地で送った一年間の生活を面白可笑しく、時にシリアスに描いた書。まあ、”面白”と記されていながら、初っ端のあまりに寒いギャグの連発にこれは・・・と思いはしましたが、南極に渡ってからは――多少引くものもありますが――極限状態を表しているようで、これはこれで楽しく読む事ができました。主に南極で行う料理の苦闘が描かれる訳ですが、自分のように料理を作らない、さして興味が無い者にとっては専門用語(?)のオンパレードにちょっと付いていけませんでした。どんな料理だか想像もできない・・・。
 それにしても、解説で抱腹絶倒なので電車では読まない方がよい、とか記してますが・・・それほどでは。
 この書籍は、平成13年5月に春風社より刊行されたものの文庫化です。
 平成16年10月1日発行 平成16年11月10日三刷 ISBN:4101153515