『天皇家の掟―「皇室典範」を読む』読了

鈴木邦男・佐藤由樹 祥伝社祥伝社新書) 308ページ 800円+税
 『皇室典範』を読み解くようでありながら、実質は女系天皇制を考える書籍。丁度、この書籍を読み始めた時に女性天皇容認など発表され時期を得たものとなりました。そのためニュースの内容が非常に分かり易く感じられ、女性天皇女系天皇の差異にどれだけの人が気付いたのかという疑問も抱きました。基本的には章毎に佐藤由樹氏が記し、新右翼鈴木邦男氏が自らの意見を追記するという体裁になっています。
 それにしても、皇室典範改正を考える「有識者会議」を行っている人々の非常識っぷりも知りえまして「一宮家維持に必要な経費は年間5000万円。三宮家から七宮家としてもたいした金額ではない」。国民の税金である2億円をたいした金額ではないと言い切れる辺り、国民感情とは乖離した人も会議をしているんだなあと・・・。
 ちなみに某皇族の方が女系天皇への不安を仰られておりましたが、現在の制度化では皇位継承順位は5位(父親が高齢なので実質は4位?)なのですが、女性天皇が認められると8位まで下がるんですよねえ、ここら辺も鑑みられているのか? と不敬にも考えてみたり・・・。
 2005年8月10日初版第1刷 ISBN:4396110200