『二・二六事件』読了

平塚柾緒 河出書房新社河出文庫) 297ページ 750円+税
 昭和11年2月26日に発生した青年将校達によるクーデター未遂事件「2.26事件」の全経過とその後の顛末を記した書。写真や手記など大量の史料をふんだんに挿入している点が、空気まで感じられるとは言わないけど、非常に興味深く読める要因になってます。中でも主犯格である21人の将校達を写真、経歴付きで紹介しているのが、またなんとも。陸軍首脳部の醜悪さばかりが際立っていて、これを端緒に日本人の心底には陸軍と海軍への印象の隔たりが植えつけられたんじゃないかなあと思ってしまいますなあ。
 この書籍は2003年に刊行されたふくろうの本『図説 2.26事件』をもとにした書籍です。
 2006年2月10日初版印刷 2006年2月20日初版発行 ISBN:430940782X