『オクシタニア』(上・下)読了

佐藤賢一 集英社集英社文庫) 467+442ページ 上:780円+税、下:750円+税
 13世紀南フランス南部のオクシタニアを舞台に、キリスト教の正統と異端の間で愛しつつも対立する二人の男女を描く物語。章毎に主要男女二人以外にも将軍や伯王等の視点を交えて、世俗的な事柄から宗教的な内容へと進行する手腕は見事。ただし、結末は綺麗ではあるものの、それまでの経緯がなんとも言えず微妙な出来。南部の人間が皆関西弁なのは面白かったですけど・・・そのせいか、トロサが堺に被ってみえましたけどね。
 若干、女性蔑視な風も感じられなくも無かったので・・・フェミの方は読まない方が良いかもしれませんなあ。
【ネタバレ】一瞬、『久遠の絆』かと思いました。
 この書籍は、2003年7月に刊行されたものを分冊した文庫化です
上:2006年8月25日第1刷 ISBN:4087460657
下:2006年8月25日第1刷 ISBN:4087460665