『敗者から見た関ヶ原合戦』読了

三池純正 洋泉社(新書y) 266ページ 800円+税
 関ヶ原合戦に纏わる従来の説、また石田三成は本当に愚将であったのか等は、徳川政権によって不当に捻じ曲げられた物ではないのか、と疑問を持った著者が、様々な検証を行い、通説とは異なる歴史の見方を提示する書。特に関ヶ原の布陣を、街道やその陣形から読み解く件は非常に興味深かった。写真や図版を駆使しているので分かり易かったですしね。
 目次は、「敗軍の将・石田三成の通説的解釈は間違い」「豊臣秀吉の不安と家康の野望」「三成挙兵と全国諸大名の動向」「東軍動く、戦いの焦点は岐阜・大垣城攻防へ」「西軍布陣をめぐる多くの謎を検証する」「小早川秀秋の動静と三成の「一大作戦」」「息を呑む決戦・関ヶ原合戦」「歴史に埋もれた知将・三成の実像」となっています。
 2007年5月22日初版発行 ISBN:9784862481467