『九州戦国史』読了

【編】細谷正充 PHP研究所PHP文庫) 378ページ 686円+税
 戦国時代の九州を舞台にした作品を6編収録したアンソロ作品・・・何気、成り上がり対名門の対決を悲喜こもごもに描いた「城井一族の殉節」(高橋直樹)と、名将立花宗茂関ヶ原後を描いた「立花宗茂」(海音寺潮五郎)は、読んだ事のある事に気付いて、ちと残念。海音寺版は読んでいないと思ったんですがねえ。
 って事で、他は大友二階崩れを南蛮商人視点で描いた「ピント日本見聞記」(杉本苑子)、竜造寺家の衰亡を招いた沖田畷の戦いに赴いた武士を描いた「与四郎涙雨」(滝口康彦)、高橋紹運の岩屋城篭城を別視点で描いた「さいごの一人」(白石一郎)、加藤清正の野望を描いた「虎之助一代」(南原幹雄)となっています。
 著名な人物を描いた作品よりも、名も無き者達を描いた作品が、先を読めないってのもあるんだろうけど、読み応えありました。
 2008年12月17日第1版第1刷 ISBN:9784569671420