『魏延』読了

桐谷正 PHP研究所PHP文庫) 364ページ 724円+税
 三国志の蜀将・魏延の生涯。”韓信の剣”を入手した事で、自らを韓信の生まれ変わりと信じるようになった魏延が、其の人生を模倣する様が描かれています・・・まあ、叛乱で処刑まで真似なくても(韓信は叛乱してませんが・・・魏延もか)。また、黄忠こそが彼を唯一理解してくれる人物だったとして、結構出張っておりました。
 もちろん魏延が主役となりますと、諸葛亮は割りを喰らうわけで・・・そもそも劉備の遺言を聞かずに馬謖を重用したりと、魏延を使いこなす器量は無かったんだなあ、と。まあ、諸葛亮も、自分の駒となる忠実に命令に従うタイプの武人だけは好きなんでしょうなあ。
 ちなみに演義ではなく、史実寄りとなっています。
 魏延は、人によって、好き嫌いのはっきり分かれる武将で、諸葛亮好きな友人は嫌って、呂布等の脳筋好きな友人は好んでました。
 2010年5月24日第1版第1刷 ISBN:9784569673943