『「みんな」のバカ! 無責任になる構造』読了

仲正昌樹 光文社(光文社新書) 206ページ 700円+税

 「みんな」という言葉を抽象的に捉えた書。「みんな」と違うと考えている人間も実は「みんな」の弁証法にはまり込み、「みんな」と同じになってしまっている罠。はっきり言いましょう。何を目的として何が言いたかったのか結局分かりませんでした。自らの理解不足なんだろうけど、読んでいてだらだらと文章が羅列しているだけというイメージしか残りませんでした。何気に大学など「みんな」から除外されてしまっている著者のやっかみにも思えてしまうのは気のせいでしょうか・・・まあ、自ら「本書のような類の皮肉な書籍」言ってますしね。
 でも、アイドルや政治家が「みんな」の代表ゆえに庶民化、冴えない人物になっていくってのは同感。

 2004年6月20日初版1刷発行 ISBN:4334032524