福田千鶴 中央公論新社(中公新書) 248ページ 760円+税
江戸時代、大名家の家督相続、君臣対立に端を発する御家騒動を、著名な三大騒動はもちろん主要な御家騒動を多数克明に記した書。幕府は外様大名を取り潰したがったという固定観念を覆すような内容でした。もちろん、福島正則のような例外もあった訳ですが、基本的に取り潰された大名は、外様よりも譜代、又は親族の方が多かったというのは驚きでした。戦国の気風が残った江戸初期の御家騒動と、泰平な中期の御家騒動の質の違いなど非常に興味深く読めました。
2005年3月25日発行 ISBN:4121017889