『真田幸村 伝説になった英雄の実像』読了

山村竜也 PHP研究所PHP新書) 209ページ 720円+税

 戦国武将・真田左衛門佐信繁(俗称・幸村)の生涯を描きつつ、(真田中心の)史料から読み解いた書。初っ端、生年に関しての記述を読んで史料を相当漁っての著述と期待して読み進めたのですが・・・中半からはざっと表面をさらっただけで目新しさが無い所か、誤った認識など非常に物足りない内容になっていました。英雄の実像と記されてますが、著者自身が英雄視しており、その範疇から脱却できていなかったのが、なんとも残念。司馬遼太郎さんや池波正太郎さんの真田作品を読んだ方が、学術ものではありませんけど、歴史解釈の幅が広がると思いました。
 真田幸村といえば、この映画は本当に公開されるんでしょうか?
 2005年8月3日第1版第1刷 ISBN:4569643264