『中国激流 13億のゆくえ』読了

興梠一郎 岩波書店岩波新書) 242ページ 780円+税
 現代中国の現状、そして暗部を記した書。一党独裁制と民主主義との歪みによって生じる問題点を多数の例を挙げながら日本の偏向報道からでは分かりづらい中国の真実として紹介しています。それにしても、官僚の腐敗ぶりはすさまじいですなあ。まあ、日本でも多いのだから、人口10倍だったら単純計算で10倍はいるわけだし・・・。
 近年はインターネットの普及で一党独裁の抑制が効き辛くなっているとかで、そりゃあ反日デモも抑えられないわな(敢えて何もしなかったのもありますけど)。そもそも反日暴動の比にならないようなデモや暴動が頻発しているというのも驚きでした。
 目次は、「岐路に立つ改革」「地殻変動」「官が民を食いつぶす」「成長のひずみ」「未来への胎動」「激流のなかへ」となっています。
 2005年7月20日第1刷発行 ISBN:400430959X