『射都英雄伝 全5巻』読了

金庸 【訳】田金海南 徳間書店(徳間文庫) 391+401+391+361+ページ 各800円+税
 久々に文庫化された金庸武侠小説にして超メジャー作品。宋末元初を舞台にジンギスカン長春真人など歴史上の人物を絡め、一人の青年の成長を描く物語・・・なんだけど、今までの作品のような目的は無く、本当にただただ駄目愚直な主人公の武術が向上していく様が描かれているだけでした・・・それも唐突に。一応、凄い書籍ってのはありますけどね。毎度の事ながら誤解で始まる戦い、それが解決すると新たな問題が発生と読書の中断が辛い作品ではありました。今回は主人公がなんなので更に辛かったですけどね。
 まあ、この作品はなんと言っても、主人公が『水滸伝』に登場するものの下手すると名前すら覚えてもらえていないのではないかと思われる地味キャラ・郭盛の子孫という設定なのが泣ける。そう言えば、『天命』(コーエー)をプレイした時に妙に郭盛が好きな友人がいたなあ・・・初っ端に仲間に入れられて船が作れるから。
 この書籍は1999年7月〜12月に徳間書店より刊行されたものの文庫化です。
(一)「砂漠の覇者ジンギスカーン」:2005年7月15日初刷 ISBN:4198922713
(二)「江南有情」:2005年7月15日初刷 ISBN:4198922721
(三)「桃花島の決闘」:2005年8月15日初刷 ISBN:4198922853
(四)「雲南大理の帝王」:2005年9月15日初刷 ISBN:4198923027
(五)「サマルカンドの攻防」:2005年10月15日初刷 ISBN:4198923159