『ろくろ首の首はなぜ伸びるのか 遊ぶ生物学への招待』読了

武村政春 新潮社(新潮新書) 223ページ 700円+税
 空想上の生物等を、現代の最新生物学の観点から解き明かす書。存在しない生物をあたかも存在するかの如く紹介しているが故に、どこまでが本当で、どこからが嘘なのか、読者の素養をも問う内容になっておりました・・・荒俣宏さんの名前が普通にでる所は嘘だと分かりやすいんですけどねえ。えっ、鼻行類っていなかったの!? 
 学術的な話・生物のデータ・考察と話毎になっている構成が非常に分かりやすくて良いです。特に学術的な部分が、解剖学、免疫学、生化学、細胞生物学、生態学などを駆使した前振りになっているのが面白いところ。
 取り上げられている生物は、飛頭蛮ケンタウロス、豆狸、ぬえ、カオナシ、人魚、吸血鬼、カマイタチ、皿かぞへ、ろくろ首、オオツキヒカリ、赤えいの魚、目目連、カワリオアゴウツボモスラ、蜃となっています。
 2005年12月20日発行 ISBN:4106101483