『ジャンヌ・ダルク またはロメ』読了

佐藤賢一 講談社講談社文庫) 325ページ 571円+税
 西欧中世史の中で主にジャンヌ・ダルク、及びレオナルド・ダ・ヴィンチを題材にした6編の短編集。裏表紙を見ずの作者買いであったため短編集と気付きませんでした。そのため、表題作である「ジャンヌ・ダルクまたはロメ」を読んでいて、こんなに早くジャンヌ・ダルクが捕まってしまって後は一体何の話するんだ? と。表題作以外ではイザベル王女とフェルナンド王子を描いた「エッセ・エス」が、中篇で読んでみたいくらいに良かった。
 そう言えば、新書で百年戦争関連の著作がありましたが、今度は是非百年戦争の戦史小説を描いてほしいものです。
 この書籍は2004年2月に刊行されたものの文庫化です。
 2006年2月15日第1刷 ISBN:4062753189