『孫文』(上・下)読了

陳舜臣 中央公論新社(中公文庫) 364+381ページ 各:686円+税
 清末の革命家・孫文日清戦争後の台湾割譲から中華民国臨時大総統に就任するまでの17年間を描いた書。現場で戦うだけが革命では無いと言わんばかりに、各国を飛び回って演説、金策に励む様が描かれております。戦争でも兵站が一番大事なのと変わらん訳で、ここら辺が誤って判断されてしまう要因なんでしょうなあ。
 関係ないけど、軍を指揮する人間は先頭に立たなければといった近年良く見られる近視眼的な戦争観はなんだかなあと思ってしまうわけなんですよ。まあ、後方でのうのうとしているのは問題外ですがね。
 この書籍は2003年3月に『青山一髪』として刊行されたものの文庫化です。
上 武装蜂起:2006年3月25日初版発行 ISBN:4122046599
下 辛亥への道:2006年3月25日初版発行 ISBN:4122046602