『知ってる古文の知らない魅力』読了

鈴木健一 講談社講談社現代新書) 188ページ 700円+税
 『源氏物語』『平家物語』『枕草子』『おくのほそ道』『竹取物語』『伊勢物語』と著名な古典を授業ではなかなか教えない視点でその魅力を記した書。個々の古典に影響を与えた、与えられた書籍なども挙げられております。『無名草子』を女性キャラクター論の先駆けと記したり、『枕草子』現代女の子言葉訳を載せたりと、あまり古文に興味無いであろう人にも分かりやすいよう気を配っているようで非常に読みやすい。原文まんまが多いので、あっという間に読み終わってしまうのが勿体無い。
 結局、古典をたくさん読まない事には、真に古文は楽しめませんよ、とまとめられてしまっているように感じたのは気のせいか。
 2006年5月20日第1刷発行 ISBN:406149841X