『予告されていたペリー来航と幕末情報戦争』読了

岩下哲典 洋泉社(新書y) 206ページ 780円+税
 既にオランダによって予告されていたペリー来航を巡り、幕府、雄藩、知識人、そして庶民それぞれの対応とその伝達経路の不可思議さ、情報の重要性を記した書。予告を受けながら、それを信じようとしない幕府の危機管理能力の欠如とその中で諸藩に情報をリークして打開案を模索する阿部正弘の駆け引き・・・とまでは言わないもののやり取りは興味深い。
 狂歌「太平の〜」に纏わる序が一番辛辣な感じでした。
 2006年5月22日初版発行 ISBN:4862480284