『戦争の克服』読了

阿部浩己、鵜飼哲森巣博 集英社集英社新書) 261ページ 720円+税
 国際法学者、哲学者、自由人による如何にすれば戦争をなくせるのか・・・ってな対談かと思いきや、現状での戦争勃発の主原因であるアメリカ、それに追従する日本批判本となっておりました。左翼的と言えなくも無いが、左翼事態をも非難したりと複雑。まあ、左翼・右翼と決め付けたがる思考停止した人は読まないが吉。
 概ね納得できなくも無い内容ではあったのですが、最後の締めを死刑廃止論議に持っていった所でガックシ。死刑廃止論議って論理の掏り替えが甚だし過ぎて辟易としてしまうんですよねえ。死刑制度賛成なら、出刃包丁で死刑囚を刺して殺しなさい、それが出来ないなら死刑制度賛成なんて言うな、ですから。蛇足。
 それと自らの考えに反するものに対して虚仮おろすような記述が多いのも残念。
 2006年6月21日第1刷発行 ISBN:4087203476