『戦国名臣列伝』読了

宮城谷昌光 文藝春秋(文春文庫) 369ページ 562円+税
 春秋戦国の戦国時代の名臣16人を紹介した書・・・春秋版と比して、著名どころが格段に増えておりました。むしろ、全員? また、系図などの解説に終始する事も少なく、著者の歴史小説の如く読み易くなっておりました・・・一部、被ってますしね。
 で、取り上げられているのは、「越の范蠡」「魏の呉起」「斉の孫ビン」「秦の商鞅」「燕の蘇秦」「秦の魏ゼン」「燕の楽毅」「斉の田単」「楚の屈原」「趙の藺相如」「趙の廉頗」「趙の趙奢」「秦の白起」「秦の范雎」「秦の呂不韋」「秦の王翦」となっています。後半になると趙と秦に偏っている点など、個々の国の時代から、一つの国へと変貌していく様を表しているかのようでした。敢えて偏った人選としているだけで、実際は――王翦の章で扱われていますが――李牧なども入って良い気がするんですけどね。
 この書籍は2005年11月に刊行されたものの文庫化です。
 李牧と言えば、鄭問さんの『始皇』(ISBN:4063342565)に登場する李牧のカッコよさは異常。

 で、『始皇』の2巻は、一体いつ刊行してくれるんでしょうか?
 2008年4月10日第1刷 ISBN:9784167259204