『水滸伝』(1巻、2巻)読了

 北方謙三 集英社集英社文庫) 388+389ページ 各630円+税
 「北方水滸伝」と呼ばれ、原典「水滸伝」を完全に壊した作品・・・との事で、悪評もあったりするのですが、水滸伝サイトを運営していた水滸伝好きとしては、興味はあったものの二の足を踏んでおりましたが、文庫化で購入、やっとこ読み始めました。全19巻の長丁場ですが、まずは2巻まで読了。林冲が王倫を殺害して、晁蓋梁山泊を掌握するまでの話になっています。
 大筋は原典に近いものの色々と大きく変更が加えられていて、それをいちいち上げていると多分終わらないので割愛。改悪と思われる箇所もあるものの、現状ではその読み易さ等でなかなか面白い読み物となっておりました。公孫勝が妖術使わないで変な軍隊を使っているとか、悪女達が総じて貞淑な女性になっている所とか気にはなりますがね。
 それと、1巻解説で、日本を代表する水滸伝小説を紹介しているのですが、駒田信二さんのものが取り上げられていないのには納得いかず。翻訳だからなのかなあ、と思ってみたり・・・。
 この書籍は2000年10月に刊行されたものの文庫化です。
〈一〉「曙光の章」:2006年10月25日第1刷 ISBN:408746086X
〈二〉「替天の章」:2006年11月25日第1刷 ISBN:4087460940