『真説 鉄砲伝来』読了

宇田川武久 平凡社平凡社新書) 246ページ 800円+税
 戦国鉄炮史を『鉄炮』以外の秘伝書等、様々な史料から読み解く書。鉄砲伝来後、鉄砲の用途が軍用一辺倒である事に疑問を呈する内容となっております。まあ、タイトルに記されている程、伝来にはさしたるページを割かれていなかったりするんですけどね。基本的な解説が無い為、鉄砲(火縄)の構造や使用方法に熟知している必要のある点は多少難解。鉄砲の図解や戦国武具資料の様なもので確認しながら読むのが吉。
 目次は「百年通説の打破」「『鉄炮記』の全容」「畿内争乱と将軍の鉄炮」「炮術の発生と南蛮流の流行」「炮術師の諸国遍歴と鉄炮の伝播」「国友鉄炮鍛冶と炮術師」「鉄炮衆の編成と秘伝の軍用化」「対外戦のなかの降倭と鉄炮」となっています。
 ”鉄砲”の”砲”が、”炮”なのは書き辛いな・・・登録する程でもないですしね。
 2006年10月10日初版第1刷 ISBN:4582853463