『こんな募金箱に寄付してはいけない』読了

筑波君枝 青春出版社(青春新書インテリジェンスシリーズ) 219ページ 730円+税
 下記の目次を含めて、強烈な感じなタイトルを並べておりますが、どちらかといえばボランティア現場側から語った内容で、作中にも記されている通りに、見事なまでな両面提示となっておりました。優先席には自分が座る・・・も、優先席を譲る人がいないなら、譲る気のある自分が座ればいいじゃない、というものだったりね。更に、そもそも座らなければよいのではないだろうか、と、痒い所にも手が届くではないけれど、突っ込んだ内容にもなっております。
 釣り銭型募金の定着している日本では、ホワイトバンドの様に本来の主旨が空回りしてネット批判にさらされる事があるなどのボランティアの抱える問題点など、肯定・否定部分を含めて「ボランティア」を紹介、非常に興味深い書でした。
 目次は、「こんな募金箱にお金を入れてはいけない!?」「援助物資、途上国へ送っていいもの・ダメなもの」「優先席には”あなた”が座ろう?」「”地球のためにできること”の落とし穴」「障害者は”頑張っている人”なのか」「どこからどこまでが”ボランティア”か」となっています。
 2008年4月15日第1刷 ISBN:9784413041980