『戦国驍将・知将・奇将伝』読了

歴史群像編集部 学習研究社(学研M文庫) 380ページ 690円+税
 戦国時代に活躍した驍将、知将、奇将の62人を一人5〜6ページ程度で紹介した書。基本的には著名武将であるんだけど、そこまで主要キャラではないという地味な武将達が多いのは良いです。執筆者が武将毎に異なる為、描き方や作品の出来も千差万別・・・と言っても、基本的に史実の列挙なのでさしたる差はありません。私的には、小和田哲男さん、桐野作人さん、永岡慶之助さん、南原幹雄さん等の作家陣(小和田さんは違うが)も参加されていたのがポイント高いです。
 ちなみに取り上げられている武将は、知勇兼備(後藤又兵衛直江兼続島左近、蒲生郷舎、片倉小十郎伊達成実、馬場美濃守)、無冠の大器(蒲生氏郷島津家久立花宗茂高橋紹運真田信綱藤堂高虎佐竹義宣)、反骨の漢(前田慶次郎鈴木孫一松永久秀荒木村重三好三人衆古田織部、下間頼総)、名家の異端者(織田信忠松平信康豊臣秀次結城秀康上杉景虎、武田義信、本多政重、今川氏真北条氏邦、前田利政)、高潔の士(大谷吉継清水宗治、岡部元信、高山右近木村重成鳥居強右衛門母里太兵衛)、機略縦横(竹中半兵衛黒田官兵衛山本勘助太原雪斎鳥居元忠北条幻庵)、武門の意地(宇喜多秀家足利義輝斎藤龍興近衛前久山中鹿介長宗我部盛親、前田利常)となっています。
 真田家からは信綱だけってのがなんですが、信幸の名前が幸夫になっていたりするし・・・。それと宗茂・紹運がいて道雪がいないとか、東北武将が伊達家に偏っているってのは微妙。このラインナップだったら、九戸政実津軽為信は入るべきだろう、と・・・まあ、それを言い始めるとキリがありませんけどね。
 2007年1月30日初版発行 ISBN:9784059011941