『戦争指揮官リンカーン アメリカ大統領の戦争』読了

内田義雄 文藝春秋(文春新書) 305ページ 860円+税
 現代アメリカの戦争に対する原型となった南北戦争を、モールス電信の形で残されたリンカーンや将校達の記録から読み解いた書。アメリカで一番尊敬されるリンカーンのあまり(日本では?)知られていない姿を描きます。アメリカの南北戦争に関する知識はほとんど無いので、大量に地図などが挿入されているのは助かりました。軍の進軍路等は文字だけでは伝わりづらいですからねえ。
 著者は、アメリカはこの戦争を経て本格化する産軍癒着、敵殲滅の思考、誤った正義感を学んでしまったと、批判めいて描いております。
 私的には北軍、南軍の将校達が魅力的で、これはゲームで是非やってみたいと、思ってしまいました。
 2007年(平成19年)3月20日第1刷発行 ISBN:9784166605620